知らんけど

Yeah! めっちゃホリディ

起きながら見る夢 雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」感想 &マシュマロのお礼

お気に入りのスカートを履いた。買ったばかりの真っ白な靴を下ろした。いつもより念入りにマスカラを塗った。生まれてきたこと、心身ともに健康な状態でこの日を迎えられたことを神様に感謝した。

 

なんてったって、人生で初めて宝塚大劇場の最前列に座る日だから!!!!!

 

ポスターが公開された時からあまりの美しさと圧の強さに度肝を抜かれ、心待ちにしていたこの公演。始まってみるとその美と圧がそのまま、寧ろそこに生身の熱が加わることによってより鮮烈に、3時間ぶっ通しで私の脳を揺さぶってきた。

網膜に焼き付いて離れない程の凄まじい画力を持った場面がバンバン出てくる。バンッバン出てくる。

 

特に一幕最後。

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このシーン、天才すぎでは???

デボラに拒絶され、絶望するヌードルスの周りに咲く赤、赤、赤。真っ赤な薔薇だけが色を持つこの場面で、ヌードルスの悲哀が痛々しくも美しく浮かび上がっていた。

ああ…なぜ望海風斗様は傷つけば傷つく程美しいのでしょうか…。

デボラのために用意した見事な薔薇たちも、彼女を失ったあとではその美しさが余計に彼の悲しみを強調する。

 

この場面を最後に幕が降り二幕へと続くのだけど、休憩中もずっと頭の中にこの光景がこびりついて離れなかった。忘れないように感想をメモしたいのに、「やばい…やばい…ワンスやばい…小池修一郎やばい…」しか出てこない。幕間で一旦脳がショートするという貴重な体験をした。

ちなみに花屋の友人曰く「これだけの薔薇を用意するとなると最低でも80万」とのことでした。は、はちじゅうまん……!

 

それから、デボラのショーシーン。(写真2枚目)

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夢すぎて夢かと思った。それも人生の最期に見るようなマンモス級、超特大メガ盛りサイズの夢。「ここが…天国…?」と見た瞬間脳が錯覚を起こす。幻。女神。死ぬ間際に走馬灯で見たい景色ナンバーワン。あまりの眩しさ、極上のエンタメにたぶん座ってなかったら腰抜かしてたと思う。

生きてていきなりこんな風景が目の前に広がることある??!ないよね!!これだから宝塚は最高。

宝塚好きになってよかったーーー!!!!!

 

ワンスを楽しみにしていたのはもちろんだけれど、チケットを発券したその日から私は最前席から見るパレードがそれはそれは楽しみで仕方なかった。だって例え二階席でも立ち見でも、私はあの美しさと煌めきの大洪水にいつも溺れそうになる。宝塚への愛と感謝がとめどなく溢れてくる。

それを真近で浴びてしまった時、私は一体どうなってしまうのか…!

 

結論から言うと、過度な輝きを浴びると人間考える間も無くただ涙が出る。泣いて泣いて涙でめちゃくちゃ視界がぼやけた。もう自分でも何に泣いているのか分からないけれど、とにかく泣けて仕方なかった。

 

やばい!近い!目合った!どうしよ!足なっっが!顔ちっさ!背中!白!羽!美しい!かわいい!やっぱ美しい!

 

色んな感情が湧いては弾け、渦になって頭の中でぐるぐるしていた。手汗が尋常じゃないくらい出た。頭も心も目も忙しすぎて訳がわからなかった。でも、この光景は絶対絶対死ぬまで覚えていようと思った。

そして気がついた時には「さよなら皆様」が流れていて、それを聞きながらまだまだ止まらない涙を必死にハンカチで抑えていた。

 

本当はもっとちゃんとした最前席体験記を書きたかったのだけど、私のぽんこつ脳ではこれが精一杯でした。

ただ今回最前席に座って、分かったことがひとつ。

タカラジェンヌのウインクは「バチン☆☆☆」と音が鳴る。

 

 

 

以下、前回の記事でいただいたマシュマロのお礼を。

 

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ありがとうございます!ありがとうございます!!なんてお優しい方なんや…。めちゃくちゃ勇気いただきました。当日券があることも知らずに、無知で申し訳ないです。絶対並びに行きます!

 

マシュマロだけでなく、いつもアクセスやスター等もありがとうございます。拙い文章ではありますが、これからも読んでいただければ嬉しいです!

 

おにくにマシュマロを投げる | マシュマロ

私が見た1月22日

いつだってジャニーズを、ジャニーズが好きな女の子達の輪を、外側から遠巻きに見ていた。

教室でMyojoを開いて見せてくれたあの子、自室の壁一面にKAT-TUNのポスターを貼っていたあの子、「すばるに会いに行くねん」とリズリサのワンピースを新調していたあの子、スクールバッグにポスカでHey!Say!JUMPのメンバーの名前を羅列していたあの子。

楽しそうなみんながちょっとだけ羨ましくて、それでも自分には縁のない世界だと常に一歩引いた場所からその様子を眺めていた。

ジャニーズはいつだって「私ではない他の誰かの好きなもの」だった。

 

しかし人生何が起こるか分からないもので、去年の夏の衝撃的な出会いでもって晴れて私もジャニーズの世界に足を踏み入れたわけだけど、あの「輪の内側」に入ったことで日々新鮮な楽しさを味わうとともに常に思うことがある。

それは、「ジャニーズ、やっぱすげえ」ということ。

 

 

遅れましたがSnow Manさん、SixTONESさんデビューおめでとうございます。

 

1月22日私は梅田の街を大した目的もなくぶらぶら歩いていたのだけど、いつもの見慣れた風景とはほんの少しだけ様子が違った。

梅田という街全部がSnow ManSixTONESのデビューを祝福しているようで、街も人もなんだか浮き足立って見えた。

 

だって、まずただ歩いているだけで壁に貼られた特大サイズの広告に何度も遭遇する。あの日一日で #ライバルがいるって最高だ を何回見たか。

そしてその広告の前には漏れなく人だかりができていて、みんな何枚も写真を撮っていた。ある人は好きなメンバーの隣で、ある人は買ったばかりのCDを持ちながら、ある人はアクリルスタンドを掲げながら(「ツイッターでよく見るやつ!」とテンション上がった)。

そして広告を通り過ぎてから向かった紀伊国屋では、入り口の一番目立つところに2組が表紙を飾る雑誌が「本日デビュー!」というポップとともに並べられていた。

難波に移動してから寄ったタワレコも同じで、エレベーターのドアが開いた瞬間ババンッ!と目に飛び込んできたのはやっぱり彼らのCD売り場だった。棚の周りにはスタッフの方の愛を感じるポップとデビュー記念の配布物が「お一人様につき一枚」の言葉とともに並んでいる。

 

いつもYouTubeで楽しませていただいているのと、Mステでのパフォーマンスが素敵だったので記念にD.D.を一枚買おうと棚に近づいたが残念ながら完売していた。無念…と涙を飲むのと同時に、ていうか完売ってすごいな!???とただただ驚くばかりだった。

私と同じエレベーターに乗ってきた女の子もどうやら彼らのCD目当てだったようで、完売と分かるや否やそそくさとエレベーターに逆戻りして行った。

 

この日一日のことを振り返ると、ああジャニーズでデビューするってこういうことなんだ、となんだか色んなことがストンと胸に落ちてくる。みんな嬉しそうだった。みんな笑顔だった。1月22日はきっといろんな人たちの夢が叶った日だった。

 

今まで朝のワイドショーで知るだけだった新しいグループのデビュー。数ある芸能ニュースの話題のひとつでしかなかったもの。

けれど今は、美 少年のデビューも絶対絶対この目で見たいという強い思いを持って、私は輪の内側から見ている。

ジャニーズを好きになって初めて目撃したデビューは、私に鮮烈な印象を残していった。

 

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大切に温めていこう ー 美 少年「LALA love」

す、す、好きだ〜〜〜〜〜!!!!!!

大好きだ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!

 

美 少年に出会えたこと、今彼らの物語に触れられていること、すべての幸運を噛み締めて叫びたい。

 

これを書いている今、目の前のテレビでは山下智久さんプロデュースである美 少年の新曲「LALA love」が延々リピートされている。されているって言うか、している。

みんなの顔が良いし曲が良いし衣装が良いし要所要所で繰り出されるアイコンタクトが良いしで、もうこの世の「良い」が盛りだくさんなわけだけど、何より私は6人のパフォーマンスが好きだと改めて実感した。

 

美 少年はパフォーマンスにおいて個を主張しすぎない。6人皆んなが似た温度感と空気感を持っている。きっと個としてのアピールよりもグループとしてのバランスの良さや美しさを大切にしてるんだろうなと、彼らを見ていると強く感じる。

その選択が意図したものであっても無意識のものであっても、それが彼らの強みであり美 少年というグループそのものの個性であることに間違いないのだと思う。

 

特にLALA loveにおいては、その強みが前面に出ているなと感じた。

だって、この曲の持つ雰囲気と6人が醸し出す温度感がめちゃくちゃぴったりマッチしてません!??

強すぎる個性は時にノイズになってしまうと思うのだけど、この曲を歌う彼らには「自分が自分が」という類の圧が良い意味で感じられず、歌詞やメロディーの持つイメージを6人で大切に大切に表現しているのが伝わってくる。その温度がすごく心地良くて、ずっと聞いていたいと思う。

もし美 少年が思いのまま好きに自分をアピールすることを良しとするグループであれば、きっとこの曲は誕生していない。美 少年が美 少年であるからこの曲が作られた。

山下智久さんのプロデュース力にはただただ平伏すばかりである。

 

今まで色んなグループアイドルを好きになってきて、色んな子たちを見てきた。ダンスひとつとっても、大きく動く子、控えめな子、しなやかな子、がむしゃらな子様々で、彼女たちはパッと見ただけで分かるほどの大きな違いを持っていた。そしてその違いこそが個性であり、そんな個性を楽しめるのがグループアイドルの良さだとすら思っていた。

だから初めは美 少年のパフォーマンスに違和感というか正直に言うと物足りなさを感じていたのだけど、LALA loveを見てそんな種類の個性は美 少年というグループには必要のないものなんだということを教えてもらった。

美 少年が私にグループアイドルの新しい楽しみ方を教えてくれた。

 

この6人が同じグループになったこと、美 少年がこの6人であることの意味に改めて思いを馳せた。6人が6人でいるところを、これからずっと見ていたいと思う。

そんなことを考えていたら、衣装の靴底がみんな同じ赤色なことに気づいて、なんだか無性に泣けてきたのだった。

 

美 少年というグループが好きだ〜〜〜〜〜!!!!!!

大好きだ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!

 

 

2020年に、やる

今週のお題「2020年の抱負」

 

2020年になった。2020って区切りがいいし字面もいいし、なんなら縁起もいい気がする。せっかくなのでこの機会に今年の抱負を書いていこうと思う。

 

1.痩せる

毎年、毎月、下手したら毎日言ってる言葉「痩せたい」。今まで猛烈に危機感を抱いていたわけではないけれど、先日の健康診断で驚異の体脂肪率を叩き出したことと年齢的にも今痩せておかないと後々厳しくなってくるだろうこともあって、そろそろ本気にならなくては…とようやく焦り始めた。

食べることが好きすぎるし人からのお誘いは基本断りたくないし大好きな人達と美味しいものを食べている時が至福なのでなるべくそこは我慢したくないけど、例えば職場でのランチや仕事帰りに買って帰るコンビニ菓子などのしょうもない(=食べてる時の美味しさや楽しさが記憶に残ることのない)ものでカロリーを摂ることは極力控えていこうと思う。節約にもなるし。

 

2.本を読む

去年は時間がなかったり読み始めても途中で集中力が切れてしまったりで量はあまり読めなかったけど、それでも「読んでよかったなぁ」と思える一冊に出会えたので今年も読書は続けていきたい。理想はひと月に一冊ペース。

 

3.ひとりピューロランドに行く

去年の夏に計画立てるだけ立てて結局実行できなかったのが2019年最大の心残りとなっているため今年は絶対実現させたい!カチューシャつけてキャラグリしてパレード見てKAWAII KABUKI見て限定フード食べて素敵な写真いっぱい撮りたい!かわいい・なかよく・思いやりの精神をチャージしたい!

ひとりテーマパークって未経験だけど、大好きな空間でどこに行くも何を見るも自分次第って想像しただけでわくわくする。まずは先人達のブログを読んで勉強から始めたい。

 

4.お気に入りの香水を見つける

人に好かれ、自分のことも大好きになれる香り「CHANCE Eeau tendre」 | DRESS [ドレス]

ライターのモンゴルナイフさんのコラムをきっかけに、私も自分の香りを見つけたいなぁと香水への興味がぐんぐん湧いてきた。あと「私もシャネルにめっちゃ怒られるじゃん…」と思った。生まれてこの方まともに香水をつけた記憶がないので…。

初心者なりにどんな香りが欲しいかと考えながら、それと同じくらいどんな自分になりたいかを考えている。理想の自分とそんな自分に似合う香りを求めて、2020年は香水探しの旅に出ようと思う。

 

 

あまり多すぎると速攻で忘れると思うので、以上4つを目標に2020年は生きていきます。

来年の1月に達成できたか否か答え合わせしたい。

 

自分へ

それまでブログ続けてような!

 

2019年のときめきたち

一個前が年内最後の記事になると思ったけどなぜか突然ブログ書きたい欲が湧いてきたため、せっかくなので今年の現場を振り返ってみようと思う。

 

 

1月

星組「霧深きエルベのほとり/ESTRELLAS ~星たち~」

2019年観劇始めは星組から。紅ゆずる様は顔で笑って心で泣く男が似合いすぎる。

 

2月

愛希れいか 2019年カレンダー「Chapi's Color」お渡し会

愛希さんが!実在!した!!!この日の感動を形として残しておきたくて終わってから難波の高島屋に駆け込みずっと欲しかったCARVING TRIBESのバッグを買った。以来観劇用バッグとして愛用していて、そのたびに夢のようだったあの瞬間を思い出す。

 

3月

花組「CASANOVA」

美しいってこういうことを言うんだと、私は仙名彩世様に教えてもらった。あと初めて母を宝塚に連れて行ったのだけど、終演後開口一番に「明日海りおさんがママに向かってウインクした!」とキャッキャしていて私の思い込みの激しさが母譲りであることを実感すると共に、全人類を乙女にしてしまう明日海りお様の罪深さを改めて思い知った。

 

月組夢現無双/クルンテープ 天使の都」

人生初のSS席!!あっちも美!こっちも美!そっちも美!目の前に広がる美の大洪水に脳みそがパンクした。美弥るりか様の美しさが気高く咲き誇っていた。

 

4月

サザンオールスターズLIVE TOUR 2019「“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!”だと!? ふざけるな!!」広島公演

サザン大ファンの母に連れられ一緒に遠征。会場の熱量がとにかくすごかった!

 

5月

宙組オーシャンズ11

こちらも母と観劇。母子揃って芹香斗亜様にメロメロになり、ひとつしか持ってきていなかったオペラグラスを静かに奪い合う。

 

6月

雪組壬生義士伝/Music Revolution!」

お芝居でもレビューでも永久輝せあ様に釘付けだった。花組でのご活躍も楽しみにしています…!

 

7月

Kis-My-Ft2「LIVE TOUR 2019 FREE HUGS!」大阪公演

毎年脳からアドレナリンが出まくって、かっこいい!楽しい!最高!しか考えられなくなる。北山宏光さんのパフォーマンスに終始クラクラさせられる。

 

8月

ミュージカル「エリザベート

 

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星組「GOD OF STARS-食聖-/Éclair Brillant」

最後まで紅ゆずる様の「人間力」みたいなものを実感させられた公演だった。やっぱりすごいお方だなぁ…。

 

愛希れいかファンクラブイベント「CLUB CHAPI TIME」

舞台の上では強く気高く美しい愛希さんだけど、素に戻られた時のひたすらにかわいい部分をこれでもかと堪能できるアットホームなイベントだった。

 

9月

花組「A Fairy Tale -青い薔薇の精-/シャルム!」

男役明日海りお様に出会えた幸せを噛み締めていた。目に焼き付けてずっと忘れないでいようと思った。

 

10月

劇団四季「リトルマーメイド」

二度目の観劇。今回は親戚の子供三人と一緒に見に行ったんだけど、全員もれなく大興奮でおもしろ&かわいかった。

 

11月

月組「I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-」

見ていてハッピーな気持ちになれる温かい物語だった。個人的に今自分が置かれている状況と少し重なる部分があり、このタイミングで見られてよかったなぁと思う。

 

12月

ミュージカル「ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~」

 

oniku-oishiina.hatenablog.com

 

 

 

こうやって振り返ると、2019年本当に楽しいことだらけだったなぁ。以前からの「好き」も今年新しく出会った「好き」もどちらも大切にできた一年だったと思う。

あとブログを始めたのも自分的に大きな出来事だった。その時の自分の考えを文字にするって難しいけど楽しい。来年はもうちょっと更新頻度上げられたらいいな。

 

2020年もたくさんのときめきと感動に出会えますように!

今年の観劇納め「ファントム〜もうひとつのオペラ座の怪人〜」感想

気がつけば最後に更新してから3ヶ月経ってたしなんなら2019年あと5日で終わるらしい。月日の流れ早すぎでは…?

ということで、年内最後の記事は先日観に行ったファントムについて。

 


この日のキャストはこちら

 

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愛希さんのクリスティーヌは歌う歓びに満ちたクリスティーヌだった。席がど真ん中だったので表情を真正面から捉えられる機会が多かったのだけど、歌っている時の表情がとにかく幸せそう。特にパリのメロディーをとびきりの笑顔で歌う姿には見ているこちらまでハッピーな気持ちになった!

あと何と言っても超かわいい。かわいくて純粋で真っ直ぐな女の子。カルロッタに「畑で育ったの?」と嫌味を言われて「はい!」と屈託無く答える場面があるけれど、正に田舎の豊かな自然の中で太陽の光をいっぱいに浴びてすくすく育ってきた、そんなキラキラと眩しいクリスティーヌだった。

 

そして城田優さんのエリックですが……、正直に言うと私はちょっと苦手でした……。エリックの誇張された吃り方、興奮した時の荒い息遣い、テンションが上がると突然早口で捲したててくるところなどから、序盤で「あ、きついかも」と思ってしまった。そして「ごめんなさい、私にはこのエリックは愛せないかもしれません………」と心の中で誰に言うともなく詫びた。

エリックが話すたびそわそわして、今にも彼が「デュフフww」とでも笑い出すんじゃないかという謎の緊張感と一人戦っていた。(無意味な戦いだった…)

ただ後半はだんだん慣れてきたのと、あとやっぱりお歌がめちゃくちゃに上手いこともあってしっかり泣かされたししっかり感動させられた。

城田さんのエリックは無垢な子供の純粋さと大人の男としての凶暴性が同じくらいの比率で混ざり合ったエリックだと感じた。例えばピクニックの場面で心から楽しそうに振る舞う姿と、クリスティーヌの復讐のため逃げるカルロッタを捕まえて執拗にナイフを振り下ろす姿はあまりにも乖離している。けれどその全く異なった性質が混在するのが城田エリックであって、だからこそ彼が持つ清らかさと恐ろしさの両面が要所要所で色濃く際立っていたように思う。

 

エリックがクリスティーヌに惹かれた理由として、彼女に母親の面影を重ねていたからというのが大きいと思うのだけど、私は愛希さんのクリスティーヌに母性はあまり感じなかったかな。愛希クリスティーヌが一番に関心を向けるのは他でもない自分自身であり、その自分の夢を叶えることにしか興味がなさそう。物語が動くと同時に彼女を取り巻く環境はみるみる変化してどんどん夢が現実になっていく。だからずっとふわふわと夢見心地で周りが見えていなくても不思議ではないなぁと思う。ただそのせいで彼女に対するエリックの執着も一方的で空回っているという印象が強く、私の目にはエリックがより悲しく寂しい人物に見えた。

 

愛希クリスティーヌは芯があって自分自身に正直で、わりとその時々の感情のままに動いている感じ。だから仮面の下を見せてほしいと頼んだ時「エリックの顔を見たい」「自分なら受け止められる」「受け止めてあげたい」と思ったのはどれも嘘偽りない彼女の本心だったのだと思う。結局逃げ出してしまうわけだけど、その行動もエリックの顔を見た瞬間の彼女の正直な気持ちがそうさせた。エリックを思うと本当に胸が痛むけど、クリスティーヌの行動には常に彼女の正直な心が反映されていると考えると「まあ、しょうがないよね……」と悲しくもどこか納得してしまう自分がいた。

 


今回愛希さんはクリスティーヌの他にエリックの母ベラドーヴァも演じられていたのだけど、クリスティーヌの時とは違ってエリックの母親として舞台に存在した愛希さんは一転して我が子への慈愛に満ちていた。オペラグラスを除いた先にそれはそれは愛おしそうにエリックを抱く母親としての顔があって、見た瞬間思わず息を飲んだ。暖かくてどこまでも優しい表情だった。

 

あと、久しぶりにがっつり踊る愛希さんが見られてうれしかったなぁ…!

オペラ座のダンサーとして踊っている時は全身から陽のオーラを放つ華やかさがあって、オペラ座の人気ダンサーというベラドーヴァの過去にぐっと説得力が増していた。それが一転キャリエールの裏切りが分かった時にはその踊り方から彼女の深い悲しみと苦しみをふつふつと感じ、先程までのベラドーヴァとは別人だとさえ感じた。この世の全ての絶望を背負っているようだった。

少しだけBADDYの怒りのロケットのシーンを思い出した。愛希さんの役としての感情の爆発させ方が本当に大好き。心を表現する方法って表情や声だけじゃないんだということ、愛希さんを好きになってから何度も何度も思い知らされる。

またひとつ、ふとした時に思い出す「愛希さんがめちゃくちゃ素敵だった瞬間コレクション」が増えて、ファンとして幸せだ〜〜!!!

 


劇場を出たあとは「良いものを見たなぁ」という充足感で12月の寒さも全く苦にならなず、泣いて熱を持った頬に冷たい風が心地よかった。阪急インターナショナルのクリスマスツリーが綺麗で写真を一枚撮ってから帰った。

 

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美しい少年たちに誘われて無縁だと思っていたジャニーズの世界に足を踏み入れた女の話

タイトルが長い。そしてタイトルの通りである。

 

絶対にハマることはないだろうと思っていた「ジャニーズ」という未知の世界の扉をついに開いてしまった。

 

物心ついた時からジャニヲタは常に一定数周りにいた気がする。小中高全ての時代にジャニヲタの友人はいたし、社会人になった今でも転職するたび職場で出会う。その中で特に仲の良い友人がキスマイ担で、数年前から彼女のご厚意で毎年コンサートにも参加させていただいている。彼らのコンサートは特別ファンではない私のような人間にとっても夢のように楽しい。これまでドームツアーをするような規模のアイドルを追ってこなかった私は、その華やかさやスケールの大きさに毎回「さすがジャニーズ…!」と感激していた。私にとってキスマイのコンサートは一年に一回開催される夏のお祭りだった。

 

そんなわけでキスマイは本当に素晴らしいアイドルだしこれからも7人が作り出す世界を楽しみにさせてください、という感じなのだけど、コンサートに行ったりその少しばかりのお礼としてCDを数枚買うことがある程度で熱心に応援するには至らず、ファンかと聞かれたら堂々と首を縦に振るのは躊躇われた。これは言うまでもないだろうけどキスマイに魅力がないから、ということでは一切ない。断じてない。ただ昔からハロプロNMB48といった女性アイドルばかりを追っていた私は、きっと自分の人生これまでもこの先も男性アイドルにハマることは一生ないだろうとずっと思っていた。だからキスマイのことは最初からそういう対象としてすら見ていなかったのかもしれない。

 

そんな私の愚かな思い込みを美と煌めきのパワーで粉々に砕いてくれたのが美しい少年たちこと美 少年」であり、その中でもひときわ強い輝きで心臓のど真ん中をぶち抜いてきたのが佐藤龍我くんなのである!!!

 

先日のミュージックステーションで私は初めて彼らを認識した。ご飯を食べながらただなんとなく番組を流し見していた私は、一人の男の子を見た瞬間反射的に箸を止め、そして心の中で叫んだ。

「ダイヤモンドおる!!!!!!」

長い手足、白い肌、ぷるぷるの唇、眩しすぎる笑顔、弾ける若さ、選ばれし者にしか似合わない洗練された衣装……その全てが圧倒的インパクトを以って私の視界に飛び込んできた。頭を一発ガツンと殴られたかのような衝撃だった。誰、この美しい子!??

彼らの出番を食い入るように見届けた後、すぐにその日のMステ出演者情報からグループ名をチェックした。そしてまず「HiHi Jets メンバー」で検索…いない。ならば残るはひとつ、はやる気持ちでHiHi Jetsを美 少年に打ちかえる……いた!あの子だ!名前は、佐藤龍我くん。名前まで華やかで美しい。

 

そこからの私はYouTubeのジャニーズJr.チャンネルを見漁りISLAND TVに登録し恋の病と野郎組を知り(これに関しては別で記事をあげたいほどハマっている)少年倶楽部を毎週録画するという今まででは考えられなかったような生活を送るようになった。歴戦のジャニヲタの方からすれば、たかがそんなことと思われるかもしれない。しかし生まれてこの方ジャニーズを履修してこなかった女にはどれもこれも新鮮で刺激的で胸が高鳴ることばかりなのだ。

 

中でもジャニーズJr.チャンネルの存在はありがたく、東京B少年だった時代から現在まで様々な企画を通してメンバーひとりひとりのキャラクターや関係性を知ることができた。おかげで今では6人全員に心を奪われて仕方がない。

 

先日はついに件のキスマイ担の友人に見守られながらジャニーズJr.情報局にも入会した。

 

 

新しいものに出会うのはワクワクするし、知らなかった世界に触れることは心地良い。そして何事も「ハマり始め」がめちゃくちゃに楽しいことは今までの経験から知っている。

私のジャニヲタとしての人生はまだ始まったばかり。ひよっこもいいところだけど、ひよっこひよっこなりにこれから彼らがどんな世界を見せてくれるのか、心ときめかせながらジャニヲタ研修生としての日々を楽しもうと思う。